工房が併設する設計事務所
- 11-1studio
- Oct 2, 2022
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11-1studioでは設計事務所の延長上に工房があり、その工房の延長上には町工場街がある。
一般的な設計事務所で併設の工房を持つのは稀なことであるが、ここでは既存の町工場として既に設備があったことと、それを地域に半分開いてシェア工房として共有する形をとることで、そのスペース的・コスト的制約を取り除いている。
木材・鋼材・プラスチック、そして古い道具。
触ったり、組み合わせたり、加工したり、それぞれのリアルな素材の質感と対話ができる。
単純なことだし、まだそれがどう建築に還元されるかうまく説明できないのだけど、重要なことのような気がしている。
「建築家のオフィスが製造工場から離れた場所にあるのは考えられない」
とはジャン・プルーヴェの言葉だ。
アルヴァ・アアルトはバーチ材のプライウッドで自由な曲面を作ったり、麻紐を巻きつけたドアハンドルを作ったりしながら、建築から家具・小物まで生活のあらゆるスケールをデザインした。
自分がインターンシップに行ったRCR Arquitectesにしても、鉄工所やガラス工場、人造大理石工場などの工場と実際に行き来しながら、あの空気感のある空間を実現していった。工場だけでなく、半分廃墟が残されたままの事務所の大空間を使ってモックアップを作ったりもした。
CADやBIMが発達した現代にあまりに懐古的と言われるかもしれない。
けれど少なくとも自分が20代後半から30代前半の間、ヨーロッパで実際に体感したいわゆる建築家による空間には、確かに生の素材感や素材を加工していく生々しい感覚があった。
11-1 studio(2020)
Design:Yosuke SAGOSHI Atelier
photo: 小川重雄
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